五五雑記

五十代無職の日常です

中国で初めて海外送金した話(後編)

前編から続きます。

retire-zakki.hatenablog.com

今回は実際の銀行での手続きについて書きます。

初めてなので、とりあえず数年前の収入1年分の送金を申請してみました。

中国銀行A支店にて

現在の給与振込先は中国銀行です。

中国銀行に知り合いがいるという会社のスタッフに必要な書類を事前確認してもらいました。

そして「どこの支店でも対応可能」ということだったので、口座を開設している最寄りのA支店に行きました。

しかし、A支店のスタッフ曰く、

「ここでも処理自体は可能ですが、海外送金に慣れていないのでA支店を統括するB支店に行った方がいいです」

これはあり得ることと想定していたので、おとなしくB支店に向かいました。

中国銀行B支店にて

中国銀行B支店では、事前に確認して準備していた以下の書類を提供しました。

  1. 会社発行の給与証明
  2. 外国人工作許可証
  3. 納税証明書
  4. 労働契約書
  5. パスポート
  6. パスポートの出入国記録のコピー
  7. 銀行の出入金記録
  8. キャッシュカード

このB支店周辺には日本人も比較的多く住んでいて処理に慣れていてもおかしくないはずです。

なのに、行員が4人も集まってああだこうだ言いながら書類をまとめています。

なんだかんだ1時間半くらいかかって書類を整理した後、言われました。

書類は揃っているようなので、いったんお預かりして内容を確認します。その後、B支店を統括するC支店に報告して承認をもらったらご連絡します。

ここ数週間で為替レートが比較的良い日をわざわざ狙って手続きに行ったのです。

なのに、当日の両替はできない。

「いつ頃、結果は出ますか?」

「分かりません。早い人は数日ですけど、遅い人は…」

と要領の得ない返事。

窓口担当者にこれ以上言っても無駄なので、お願いしますと席を立ちました。

帰りの車中で担当者から電話です。

資料への社印が必要だとか追加の資料が必要だとかいう内容で、まあ大体想定内ではありましたが、今回両替する給与を受領した当時の工作許可証が必要というのは想定外でした。

通常、工作許可証は1年毎に更新されます。

新しい許可証は古い許可証と交換されて交付されるので、古い許可証が手元に残っているわけがないのです。

しかも、両替できるのは2年前の分までとも言われました。

電話であーだこーだ言っても疲れるので、その日はもう電話を切りました。

交通銀行D支店にて

前勤務先の給与振り込み先である交通銀行の最寄り支店に電話で聞いてみました。

「対応していません」

某中堅銀行E支店にて

中国銀行交通銀行も海外送金できないようです。

あくまでもこの田舎町では、ですけど。

そこで、企業口座でお付き合いしている某中堅銀行E支店に相談してみました。

(お付き合いで個人口座も開設しています)

お役所的な中国銀行と違って普段から何かと融通を効かせてくれる某中堅銀行E支店です。

ただ、実際の給与振込先ではないことと規模が小さいことがちょっと心配です。

上位の支店に一度確認してみると言うので、回答を待ったところ対応可能だということでした。

行ってみました。

2時間ちょっとかかりましたが、結果的に上手く行きました。

提出した書類は以下の通り。

  1. 会社発行の給与証明
  2. 納税証明書
  3. 労働契約書
  4. パスポート
  5. 銀行の出入金記録
  6. キャッシュカード

中国銀行と違って、工作許可証は最新のものすら提出不要でした。

中国銀行と違って、当日両替して当日送金できました。

そもそも普通の駐在員の給与程度の海外送金に政府が細かく干渉するわけありません。

要は、取引に問題ないことを銀行とその窓口担当者自身が保証しようとするかどうかです。

これに限らず、リスクを取ろうとしない担当者に当たると本当に苦労します。

日本の都市銀行にて

中国側での送金処理が完了して、後は日本側で受け取るばかりとなりましたが、これにも若干不安を抱いていました。

海外被仕向送金を受け取る場合、ルール上、マイナンバーを銀行に登録しておく必要があるからです。

実運用については銀行ごとに異なるようですが、少なくとも私が口座を開設している銀行は、どこも「お願い」としてHPで明記しています。

登録してある電話番号に銀行から電話が入ったという話や、非居住者であることがバレてややこしいことになったという話もネットで見かけたことがあります。

マイナンバーは海外に転出される際は失効するが、番号自体は一生ものということです。

なので、海外赴任前に銀行に登録を済ませておけば問題ないらしいです。

しかし、わたしは2016年1月のマイナンバー制度本格導入前に赴任したので、番号を持っていません。

一時帰国した際に住民票を戻してマイナンバーを取得し、銀行登録後、住民票を抜いて出国する。

こういう裏技もコロナ下では不可能です。

実際のところどうなのか、付き合いのある某都市銀行の中国駐在員に話を聞いたところ、

大丈夫ですよ。そういう人はいっぱいいますからね。銀行の駐在員も同じですよ。正直に言ってもらえればいいです。

とのことでした。

果たして、送金日の2日後に無事入金されていることを確認しました。

初めての海外送金をやり遂げてとりあえず一安心しました。

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本当に面倒臭い